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はじめに
今回は、僕自身プロレスのいちファンということで、
武藤敬司選手が人工股関節全置換術をされたという情報を仕入れたため、THAについて記事にしていこうと思います。
どんな手術なのか、誰でも受けられるのか、世間のみなさんに届いていない情報は多いと思います!
ぜひ最後まで読んでみてください!
人工股関節全置換術(THA)の概要
人工股関節全置換術(以下THA)は、変形性股関節症や関節リウマチ、大腿骨頭壊死などで痛みや可動域制限がある場合に行われる手術です。股関節の骨と軟骨を人工関節に置き換えることで、痛みを軽減し、生活の質を向上させます。
手術はセメント固定法とセメントレス固定法があり、低侵襲手術(MIS)による回復の早期化も進んでいます。
術後はリハビリが重要で、数ヶ月で杖なし歩行が可能になります。(術前の状態にもよりますが、、)
ただし、感染症や脱臼のリスクがあり、人工関節の寿命は15~25年程度。定期的なフォローと適度な運動で長持ちさせることが大切です。
大まかな概要はこんな感じですかね。
THAの脱臼
THAの合併症として必ず言われるものが「脱臼」です。
股関節の脱臼とは、骨頭が臼蓋から逸脱してしまうことを指します。(下図)
「脱臼の機序」「現在の手術では脱臼が生じにくい」
これについて触れていきたいと思います。
脱臼の機序
脱臼の機序に関してはまず図をみてください。(下図)
このように臼蓋と大腿骨の頸部がぶつかり(インピンジメント)し、てこの原理となって骨頭が臼蓋から逸脱します。
これが脱臼で、
このインピンジメントは屈曲内転内旋、もしくは伸展内転外旋で生じます。(下図)
ただ、この肢位をとっても限りなく脱臼リスクが0に近い手術も、近年では行われるようになってきました。それが次の項目です。
THA DAA法(MIS-THA)
THAの中に、MIS(Minimally Invasive Surgery)-THAという術式が存在します。
これは最小侵襲手術を表し、術後脱臼が生じるリスクがかなり小さいと報告されています。
簡単に報告だけまとめておきます。
- 後方アプローチ(後方関節包・短外旋筋共同腱修復あり)では2.9%の脱臼率
- 前方アプローチ(Direct Anterior Approach)では0%の脱臼率
- 古賀大介:THAにおける後側方進入と前方進入のpropensity score matching法を用いた脱臼率比較. Hip Joint 19(45). 2019.
前方アプローチの方が術後の脱臼率は低いように思えますが、どの術式がいい悪いではなく、それぞれメリットデメリットがあるという話です。ここは改めて別の機会に話せればと思います。
THAのスポーツ復帰
THAのスポーツ復帰については様々な報告がなされています。
論点となるのは、「どのスポーツならOK?」「いつから復帰?」
この辺りが論点になってくるので、今回はここを押さえたいと思います。
THA後のスポーツ活動は以下のように分類されます。1)
low impact スポーツ:推奨されるスポーツ活動
72%が3ヶ月以内に復帰している報告あり
- ゴルフ
- 水泳
- ウォーキング
- 自転車
- ボーリング
high impact スポーツ:推奨されないスポーツ
3ヶ月以内の復帰が10%、6ヶ月以上が50%以上と報告あり
- サッカー
- ジョギング
- バスケットボール
- 野球
ここで重要なことが一つあって、
・インプラントと骨の固着は、THA後4〜12週間で起こり始める。
・良質な固着を成立させるためには初期固定性が必要で、術後にステムと骨の間の
micro-motionをできるだけ生じさせないようにする必要がある。2-3)
少しでも長く人工股関節を持たせようと思うなら、軽いウォーキングや水泳、体操、自転車などのlow-impactで負荷の少ないものにとどめるのが無難。
かつ3ヶ月以降ぐらいがいいのではないかというのが最新の情報と考えています
主治医とよく相談するのが大前提です!!
武藤敬司選手は以前に人工膝関節置換術(TKA)も両膝されています。
そんな中でプロレスをしていた武藤選手は怪物ですね笑
ただそんな武藤選手を支え続けた人工膝関節も怪物です。医療の進歩を日々感じる毎日です。
スポーツ経験者の方が積極的に人工関節後にスポーツ復帰できるよう、これからも弁公していきます!!
- 1)坂上敦 他:人工股関節全置換術後のスポーツ活動.別冊整形外科83. 2023.
- 2)Zweymuller KA et al:Biologic fixation of a press-fit titanium hip joint endoprosthesis. Cain Orthopedic. 1988.
- 3)Jasty M et al:In vivo skeletal responses to porous-surfaced implants subjected to small induced motions. JBJS. 1997.
転職も視野に自分を成長させていきましょう!
自分自身、理学療法士として3年半が経過したころ、
院内での勉強会の頻度が急激に減少し、これ以上だらだらと今のところで過ごしていても何も身に付かないなと考えるようになりました。
信頼を置いていた諸先輩方もどんどん辞めていく次第で、、
そこで考えたのが転職です!
これは誰でもできるし、自身の現時点での市場価値を知ることが可能です。
その結果別に転職せずその職場に残るという選択ももちろんありですし、転職活動をするだけなら誰にも害を与えず自分にはメリットしかないです!
「転職に意味がある」というより、「転職活動に意味がある」ということです。
変わらないことはもちろん大事です。でも、変わろうとする思い、変わろうとする覚悟、一歩踏む出す勇気も大事なんじゃないかなと思います。
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