はじめに
今回は、理学療法士を目指す人、今リハビリ中の患者さん、まだ理学療法士を知らない人に向けて、理学療法士を知ってもらいたく記事を書いてみます。
怪我をして手術をしたり、何か病気にかかってしまった人たちはみんな一度はリハビリの経験があるのではないでしょうか?
理学療法士とは何をする仕事の人か、ある程度わかってもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします!!
理学療法とは?
理学療法とは、、
「病気、怪我、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に、運動・温熱・電気・水・光線などの物理的手段を用いて行われる治療法」
と日本理学療法士協会では定義されています。
また、「理学療法士及び作業療法士法」第2条には、
「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」
と定義されています。
学生時代、この定義をテストで書かされました。。
理学療法の対象と目指すもの
理学療法の対象は運動機能が低下した人たちです。
基本的には怪我をした人、手術をした人、年齢により体力が低下した人ですが、最近では高齢者の体力維持、メタボリックシンドローム予防、スポーツのパフォーマンス向上など、
障害を持つ人だけに限らず、比較的健康な人の怪我予防や健康増進にも理学療法の幅が広がりつつあります。
対象となる病気や怪我:
◎中枢神経疾患(脳卒中、脊髄損傷、小児発達障害など)
◎整形外科疾患(骨折、肩関節周囲炎、腰痛、靱帯損傷など)
◎呼吸器疾患(肺炎、慢性閉塞性肺疾患など)
◎心疾患(心筋梗塞、狭心症など)
◎内科的疾患(糖尿病、高齢、術後の体力低下など)
理学療法士とは
理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれます。
怪我や病気で身体に障害のある人に対して、座る、立つ、歩くといった基本動作能力の回復や維持を目的に医学的なリハビリテーションを提供する人を理学療法士と言います。
僕は特に「歩く」動作の獲得にこだわっています!
患者さん一人一人の病態を評価して、医学的かつ社会的視点からそれぞれに合った適切なリハビリテーションの提供を行なっています。
理学療法士の活躍の場としては次のようなフィールドがあります。
理学療法士の活躍フィールド:
◎医療施設(病院、クリニックなど)
◎介護施設や在宅
(訪問リハビリテーション、住宅改修や福祉用具のアドバイスなど)
◎教育や研究(大学や専門学校の教員など)
◎スポーツ選手の帯同(プロチームやアスリートのコンディニングなど)
僕自身は医療施設で働いてます。
日本ではまだ理学療法士に開業権はありません。
そのため基本的にはお医者さんのいる施設でしか働けません。
リハビリテーションという単語をよく聞くと思うのですが、お医者さんがリハビリテーション処方箋を出して初めて患者さんがリハビリを受けられるという流れです。
薬の処方箋のようなものですね。
医療施設で働いている分、レントゲンやMRIをもとに病態を把握し、より医学的なリハビリを提供できるというのは理学療法士のメリットかもしれません。
街の接骨院や整骨院で働いている柔道整復師さんはそのほとんどが画像診断などは行なっていないと思うので、理学療法士とのかなり大きな違いの一つであると認識してます。
ただ開業権がないということはまだ社会的地位が低い証拠でもあります。
まだまだ努力が必要です!!
理学療法士になるには、なりたい人へ
理学療法士になるには国家資格が必要です。
理学療法士の国家試験を受けるには、養成校で3年以上学び、必要な知識と技術を身につけることが必要です。
養成校には4年制大学、短期大学(3年制)、専門学校(3年制、4年制)、特別支援学校(視覚障害者が対象)があります。
さらに、資格取得後、より専門的な知識を身につける場合には大学院もあります。
学校選びで悩んでいる方へ:
◎4年制大学
・休み期間などは普通の大学生と同じで比較的ゆったりしたキャンパスライフ
・バイトやサークルなど社会経験を積めるのがメリットかと
・特に理学療法士になる前にバイトで他の業種を経験しやすい
・サークルで他の業種の卵の人と出会えるのはメリットでしかない
◎3年専門学校
・4年のカリキュラムが3年に凝縮されるのでかなり過密日程
・夏休みや冬休み、春休みは2〜3週間(大学は1ヶ月以上あるとこも)
・他大学卒業後にPTを目指す、少しでも早く卒業してPTになりたい人におすすめ
◎4年専門学校
・大学卒しかとれない資格もある(CSCSなど)
僕は4年大学を卒業しました。遊びまくってました。。
どの学校を選ぶべきかというのは正直かなり難しいです。
各個人の環境によっておすすめするものは変わってきます。
※学費は大体年200万円弱です。
ばかにならない金額が4年間でかかりますのでしっかり悩んでください。
どの学校に行くかを悩んでいる人は、ぜひ4年制大学をおすすめします。
理由は医療業界以外の友達を多く作っておくべきだと働いてから実感したからです。
同職種の人間ばかりみていると刺激が減ります。
僕の場合は、教師、営業職、コンサル系などの友達がいてその人たちから常に刺激をもらってます。
あと、、
求人でみると専門卒と大学卒で月の給料が5000円〜1万円ほど変わることがあります。
とはいえ僕はどっちでもいいと思います。頭の良さとか関係ないです。
就職してからどれだけ勉強するかです。
実際僕が尊敬している理学療法士の先生はほとんど専門卒です。
本当に関係ないんです。努力次第でその1万円の差なんてすぐ追い越せます。
熱が入ると字ばっかりになっちゃうの反省です。。
迷うなら4年大学、優劣はないと考えてます。
最後に
理学療法士をして4年目に突入しますが、
患者さんに「よくなった、ありがとう」と言われる時はいつでも嬉しいものです。
理学療法士の仕事は非常に楽しいです。
ただその反面、社会的地位がまだ低い、世の中の理学療法士全員が同じレベルではない、平均年収は400万円台などと、
全PTの課題はまだまだあるようにも思えます。
これらを変えたい、変えるシステム作りにも興味が出始めました。
これからも1理学療法士として情報発信を続けていこうと思います。
ありがとうございました!!