リハビリテーション

TKA術後リハビリテーションで考えること。

はじめに

TKA術後リハビリで考えていることをただただ述べていきます。

聞き流していてください。

参考になれば嬉しいですが、信ぴょう性はご自身で判断してください。。

日常生活で必要な膝関節の可動域は。

ぶっちゃけ歩行動作とかだけみると90〜100°くらいあればできると思います。

問題は「痛みなくその動作ができるかどうか」で、術後100°曲がればできるかというと少し違ってくると思います。

術前可動域が術後可動域に影響すると言われますが、術前130°曲がっていた人が術後100°しか曲がらないとなってくるとかなり話が変わってきます。

実際、降段動作や綺麗な歩行動作の獲得には130°程度の可動域が必要と言われてるわけで、、

要は「130°曲がるだけの軟部組織のゆとりが必要」だと考えてます。

拘縮が生じそれが痛みを出す原因になる可能性があります。

癒着が多少生じるのはしょうがないとして(0にしたいのが本音)

130°曲がるゆとりがあれば癒着部位にも圧刺激が加わりにくいのかなと。。

外側の組織が硬くなりやすい気がする。

TKA後の患者さんは外側の組織(腸脛靭帯、外側広筋、大腿二頭筋など)が硬くなりやすい気がします。

これは術前の下肢アライメントが関係してくるのかなと。

大半の膝OAの人がO脚、股関節屈曲外転外旋位、膝屈曲位、足背屈位のアライメントを呈しています。

かつK-Lgrade3の人は脛骨が大腿骨に対して外旋位、grade4の人は大腿骨が脛骨以上に外旋していると言われています。

このことからも3次元的に見たときに外側組織は短縮位になっているかと。

そこで一晩のうちにO脚からまっすぐな脚へと手術で矯正されるわけなので、それはもう外側の組織が伸張されやすい状況に陥ることになっていまいます。

あと最近思うのは内側広筋を切って関節に侵入するアプローチ方法の場合、

内側広筋の筋出力が低下しているのであれば相対的に外側広筋が過剰収縮しやすいのでは?

とかも考えてます。これはなんの根拠もないです。。

TKA後の膝関節評価

ただ膝関節を曲げて何度曲がるのかを確認するだけでは治療対象が分からないわけで、、

僕はいつも股関節外転位と中間位どちらのほうが曲がる角度が大きいのかなとか

patellaは健側と比べてどういう動き方するのかなとか

屈曲に合わせて下腿の内旋はどれくらい入ってるかとか

どの組織が屈曲や伸展の邪魔をしているかをできるだけ詳細にみるようにしてます。

本当は皮膚が透明で中がみえたらいいんですけどね。。

ここはまた別の機会にお話しようかなと思ってます!

最後に

今日は触れてませんが、TKAの術後早期はかなり強く炎症症状が出現し、大きく腫れ上がり熱も強く持ちます。

これをしっかり抑えるのも理学療法士の役割です。

腫脹の残存は拘縮形成を早めることになりかねないので、可能な限りRICE処置を行うようにしてます。

これからも可動域は意識して、患者さんのQOLを高めていきたいなと。。